解けない愛から始まる

アイドルを好きなのは、というかジャニーズを選び続けているのは、こちらがいくら好意を向けようと振られることもないし反対に想いが(恋愛的なかたちで)成就することもないからです。

人を嫌いになる瞬間が苦手。もっと詳しく言うと嫌いになって、どうやって関係を断ち切るべきか、どのタイミングで別れを告げるか考える時間がすごく嫌。アイドルとオタクの関係にはその時間が基本的に存在しないのがいい。いきなり唐突に離れてもアイドルはオタクのストーカーにはならない。

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Hey!Say!JUMPのjweb連載はJUMPaperというものでつまりはブログです。9人が各自好きなタイミングでブログを更新してくれます(最低ノルマは月1)。当然メンバーによって更新頻度はさまざまです。伊野尾くんは2018年1月までは、きまって毎月末日に更新するのみでした。伊野尾くんがJUMPaperを更新すると、ああ今月も今日で終わりか、などと思っていました。

そんな伊野尾くんが、2月になるとJUMPaperを毎日更新しはじめました。しかも恋人宛のメールのような文面で。どうして返信くれないの?みたいな文面で。補足すると、ほかのメンバーのブログは通常運転です。途中で有岡くんの愉快な乱入があったりしつつも、伊野尾くんからの一方的なメールは毎日続きました。でもある日、突如としてオタクに「返信」の権利が与えられたのです。バレンタインデーの前日に。バレンタインデーの日の更新には「バレンタインまで焦らすなんてほんと意地悪だね!」って!その次の日には「ずっと無視してた癖に、急に張り切りすぎ笑」って!慧!別に自担でもなんでもないんですけど、というか担当作らない主義なんですが、思わず「慧は自慢の自担だよ」と思いました。

バレンタインがすぎてからも慧は毎日恋人のようなメッセージをくれます。そしてそのメッセージには必ず返信フォームがついています。わたしは甘々な返信をします。もともと伊野尾くんのことを慧と呼ぶのが好きなので、返信の中ではここぞとばかりに慧と呼んでいます。

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甘々なtextingを通してわたしと慧のあいだにはたしかにコミュニケーションが成り立っているけれど、そのコミュニケーションでうまれる関係性はあくまで架空のものです。この、甘々なコミュニケーションをしても現実の関係性にはなんの影響もないというところがわたしはとても好きです!まさにその点が虚しいという人もいるかもしれませんが、わたしはその点が好きなんです。恋愛の楽しい部分だけを享受している感じがする(このコミュニケーション方法には恋愛におけるほかのいくつかの楽しい要素が抜け落ちているのはわかっているけれど、それよりも恋愛の楽しくない部分を受け取らなくていいということのほうがわたしには大事)。ここ何日か慧に返信をするのがほんとうに楽しくて、あ〜わたしジャニーズを見つけられてよかったし、今日までジャニーズを好きでいてよかったなとまで思いました。あと、顔のかわいい男の子と甘々なtextingができるとき、それが1対1であるか否かは大した問題ではないということも今回わかりました。まあこれは慧の腕がいいからかもしれません!